カール&アランのデビューCD「サウンド・オブ・ミュージック」には、「浜辺の歌」が収録されています。

 

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彼らの母の故郷、秋田県北秋田市出身の成田為三が作曲した曲です。

 

カール&アランは、幼いころから毎年夏休みには、北秋田市にある母の実家の小学校や中学校で体験入学をして日本の習慣や文化にふれて育ちました。

 

一年半前に初めて北秋田市でライブ演奏ができることになったとき、お世話になった秋田の人に演奏をプレゼントしようと思い、私たちの先生、ドナルド・ブラウンが私たちのためにジャズに編曲した「浜辺の歌」を演奏しました。それが新聞に取り上げられたりして好評だったので、CDに収録することになったのです。

 

このジャズの「浜辺の歌」は、はじめはオリジナルの3拍子ではじまり、途中で4拍子の明るい曲にかわります。そして、ラテンの楽しいリズムで終わるので、普通の「浜辺の歌」を知っている人はびっくりしながら、喜んでくれます。

 

彼らは、ジャズをより多くの人たちに広めたいので、秋田の人たちになじみの深い「浜辺の歌」をジャズの調べにして演奏する事で、ジャズのことをもっと知ってもらいたいと考えています。

 

そして、そのことで、彼らも周りのみんなもいろいろなことを知り、いろいろな人と出会いました。

 

 

 

これが秋田県北秋田市にある浜辺の歌音楽館です。

 

双子のおばあさんの家からさほど遠くない北秋田市米内沢というところにあります。
成田為三の資料が展示されています。

 

成田為三の生家はもう取り壊されてありませんが、この音楽館のある米内沢で生まれました。

 

そして、4歳から17歳まで北秋田市のとなりの能代市二ツ井というところで育ったそうです。

 

今回のツアーでは、この「浜辺の歌」がつないでくれたご縁で、二ツ井でもコンサートをすることになりました。
 

7月29日、二ツ井公民館ホールです。

 

 

 

二ツ井の人たちが私たちの「浜辺の歌」を多くの人に聞いてもらいたいと、あちこちにポスターを貼って宣伝してくれています。

 

「浜辺の歌」は、来年で作曲されてから100周年になるそうですが、99周年の今年、たくさんの人たちがこうして私たちの「浜辺の歌」を楽しみにしてくれています。

 

 

そして、もう一つ、

 

浜辺の歌のおかげで演奏できることになった場所があります。

 

それは、秋田県田沢湖芸術村の劇団わらび座の古民家、奥羽山荘、あか松庵です。

7月22日にライブをします。

 

わらび座は、劇団四季、宝塚劇団についで日本で3番目に大きく、年間125万人の動員数があるそうです。

 

現在、わらび座では、成田為三の生涯を描いた「為三さん!」というミュージカルが来年の1月までロングランで上演中です。

 

 

 

作曲から99年たって、成田為三さんが私たちをわらび座とつなげてくれました。

 

「浜辺の歌」が私たちをいろいろな人とつなげてくれています。

 

99年たっても、良い音楽はこうして人々の心に残り、人々の心をつなげるのです。