日本が誇る世界のジャズピアニスト、松居慶子(Keiko Matsui)さんがメンフィスに来てくれたので楽屋にお邪魔しました。


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ジャズピアニストを目指さなかったのになぜかなってしまったという慶子さん。
小柄なのに舞台に立つとすごい音楽を奏で、とってもでっかく見えます。

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メンフィスには、メンフィス出身のグラミー賞受賞者、カーク•ウェーラム(Kirk Whalum)さんのA Gospel According To Jazz Christmasツアーで来てくれました。
カークさんは、我が家の双子がStax Music Academyで音楽を勉強していた頃の恩師。双子がジャズを極めようと思ったきっかけの一人です。数年前に慶子さんがメンフィスにツアーで訪れた際にカークさんに紹介されて以来、すっかりファンになりました。

音楽が素晴らしいのはもちろんですが、その人となりが超おもしろい!

「私、ジャズピアニストでないです。」などという爆弾発言に、大笑い。
特にジャズを目指したわけでなく、淡々とやりたいことをやってきたら、ジャズピアニストとして世界に認められてしまったというのが真相のようです。

お話を聞くと、本当に努力の人だと思いました。
音楽修行も並大抵でないと思いますが、アメリカ人の中で、日本人一人で淡々と、でも楽しそうに、ちゃんと自分の居場所を見つけてツアーしています。

旧ソビエト圏では2002年からツアーしているそうですが、ちゃんと舗装された道路がないような小さな町でも依頼があれば出かけて人々にピアノ演奏で語りかけるそうです。
私も旧ソビエト連邦など世界の各地に行った経験があるのでどんなに大変だったか想像してしまいました。

「コンサートで平和な空気を増やすのが、今世のミッションだと思う。」と慶子さん。

旧ソ連圏や東欧など、世界の各地で絶大な人気を誇る慶子さんですが、そんなひたむきな姿が人の心を打つのだろうと思います。


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左から、双子のアラン、カール、カークさん、慶子さん、私

慶子さんは、人との付き合い方にとても長けていて、他のバンドメンバーへの心配りも非常に細やか。

楽屋で何かの話になり、私が他のバンドメンバーに「良かった」と褒めたら、「良かっただけでなく素晴らしい」と笑顔でフォロー。ちょっとだけの一緒に時間に色々と学ばせてもらいました。

世界のトップに立つということはこういうこともできないといけないと双子に早速指南しました。

このツアー、クリスマス前の数週間全米各地を回りますが、メンフィスでは、クレイボーン•テンプル(Clayborn Temple)という、1891年創立の教会。1960年代、歴史に残るアメリカの公民権運動の中心となった歴史的場所です。今世紀になってからは使用する人もなく廃墟になって取り壊しになりそうだったところを市民が立ち上がって再建事業を始めました。

カークさんは思いやりがたくさんある人なので、この場所を残すことの意義を感じ、コンサートを企画したようです。

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思いは通じ、この歴史的建造物は満席。一曲が終わるごとに観客は総立ちです。
すごいコンサートでした。

いろんな曲が上手に絡み合って飽きる暇がないままに2時間があっという間。観客参加型のシーンがあったり、いろんな工夫があって楽しく、もっと聞いていたいと思いました。

コンサートが始まって間もなく古い建物の天井の一部が私のそばに落ちてきてびっくり。
クレイボーン•テンプルも慶子さんたちの演奏が嬉しかったのかもしれません。



こちらでチラッと当日の慶子さんの演奏の様子をどうぞ。