思いがけないところでメンフィスの音楽のレベルの高さをよく感じます。

音楽も美術も大好きな私が会員になっているディクソンギャラリーは、メンフィスの美術館。

こぢんまりしていますが、知る人ぞ知る、名画のたくさんある美術館です。
ルノワール、モネ、シャガール、セザンヌ、ドガにマティス、フランスの印象派の巨匠たちの絵画をたくさん所蔵しています。

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そして、ギャラリーでは毎月第3木曜日の夕方にライブ音楽つきのイベントがあります。

その月によっていろいろなミュージシャンが来て音楽を奏でます。チューリップ畑のきれいな4月は、ギターの弾き語りでした。我が家のジャズツインズもここで演奏したことがあります。

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新緑がまぶしい気持ちのよい夕べは、美術館のお庭でワインをかたむけながら、ライブ音楽が楽しめるひとときでした。

ディクソンギャラリーの第3木曜日を楽しみにする人も多く、今回も美術とあわせて心地よい音楽を楽しもうという人たちがたくさんやってきました。

今回は、シャンソンやジャズを歌ってくれましたが、これがまた本当に上手です。
さわやかな夕べにすてきな音楽でしあわせな気分になりました。

世界のあちこちでコンサートをするトップスターたちのバンドにはメンフィス出身の音楽家がいるとよく聞きますが、その理由もうなずけます。
メンフィスのライブは本当にどこもレベルが高いのです。

あんまりどこもレベルが高いのでメンフィスの人たちはそれが普通と思ってしまっているのがたまにきずですけれど…。

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こちらが、ディクソンギャラリーの所蔵画展。

一番左がモネ。窓に向って右手の絵がモネのように見えますが、実はルノワール。海の波をさまざまな色合いで描いた逸品です。こんなルノワールの絵もあったのだと感じ入るめずらしい画風です。右から2番目の窓のお隣はゴーギャンです。タヒチで描いた風景のようです。

ここには見えませんが、名画が数十枚。お値段がつけられないようなものばかりです。

メンフィスの人たちは、音楽もそうですが、美術においても、外に向けたアピールをあまりしないので館内はとても静かです。訪れる人は、名画たちにゆっくりじっくりと存分に向き合うことができるのです。

ディクソンさんは、イギリスからメンフィスにやって来てビジネスで財を成した人だそうです。奥さんと2人で暮らしていましたが、お子さんがいなかったので、そのすてきなお家は寄付されてその絵画とともに美術館となりました。所蔵品の名画はもとはディクソン夫妻の家だったところに展示されています。

お庭もすばらしいもので、この春は、チューリップが15万本もの花を咲かせて訪れる人を楽しませました。

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メンフィスは春がすてきです。

チューリップと名画、そしてライブ音楽の組み合わせ、こんなにカジュアルに楽しめるのは世界でもここだけでしょう。