双子たちが締め切りギリギリの学生音楽コンクールに応募することになり、急遽メンフィスのロイヤルスタジオでレコーディングしました。

左から作曲&ベースのアラン、ピアニストのベン、サックスのレジー、ドラムのカールです。
ベンは、スタックスレコードのスター、アイザック・ヘイズのバンドのピアニストを長年務めたベテランピアニストで現在は大学の先生。残りの3人はスタックスミュージックアカデミーで知り合った若い10代のジャズミュージシャンです。

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とにかく学生音楽コンクールのことを知ったのが締め切り間近の話しだったので、あれこれ試す時間はありません。手っ取り早くできるロイヤルスタジオでしっかりレコーディングをしようということになりました。

スタジオを見学させてもらって、いつか自分も…と思った双子にとって、びっくり、そしてあっという間の展開でした。


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応募する曲は一曲だけなので、日曜日の夕方2時間をブッキング。

楽器を運びこび、マイクをセットします。
サウンドチェックをして、準備が整ったところでまず一回目のレコーディングをしました。

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コントロールルームに戻って、プロデューサーのブーさんと一緒に音を聞きます。
夏にCDをレコーディングし、プロデューサー、ドナルド・ブラウン(Donald Brown)とエンジニアがミキシング(各楽器の音源を調整して音楽として完成させること)していく過程を間近に経験した双子は、自分たちの音に厳しくなったので、納得がいきません。

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作曲家、アラン・マグワイアがバンドメンバーに説明して仕切り直し、レコーディングをしては聞き込み、意見を出し合って、調整していきました。

10代の若いミュージシャンとはいえ、それぞれに音楽に思い入れがあってまとまらなくなりそうなところを、大学の先生のベンがうまくまとめてくれました。

テイク5でようやくそれなりのものが演奏できたところで、大急ぎで編集し、作曲コンクールに応募する作品’The Taimi' (ザ・タイミ)ができあがりました。

コンクール出品作は、ミキシングをしないラフなレコーディング作品を送らなくてはいけません。

ちなみに、タイミは、双子の幼なじみのフィンランド人の双子の名字です。あとからわかったことですが、taimiというフィンランド語の言葉は、苗とか芽という意味があるそうです。これから自分たちの若い芽をどんどん育てて行く彼らにとってぴったりのネーミングでちょっとびっくりでした。

締め切り前の最終日にアメリカ政府に著作権を申請する初体験もして、なんとかコンクールに間に合いました。

この頃は、オンラインで応募できるので学生音楽コンクールも世界中から瞬時に応募できます。
ちょっとドキドキしながらも、ギリギリセーフでした。

発表は6月です。
受賞は、さて、どうなるかわかりませんが、双子にとって、たくさん学べたとても良い体験だったことは確かです。