ドラマーだったら、メンフィスといえばメンフィスドラムショップ(Memphis Drum Shop)
オーナー以下、全スタッフが現役ドラマーというこの非常にユニークなショップは、世界中のドラマーのあこがれです。メンフィス地区だけに限らず、世界を相手にドラムワールドを発信する国際的ドラムショップなのです。

我が家にとってはここもパワースポットのひとつ。
ドラマーのカールが、ドラム世界のドアを次々と開けていくことになった思い出深い場所です。ここでメンフィスの腕利きドラマーたちに知り合い、指導を受け、有名ミュージシャンたちにたくさん出会いました。

デイブ・ウェックル(Dave Weckl)、デニス・チェンバース(Dennis Chambers)など、世界の名だたるドラマーのドラムクリニックが定期的に開催されて、世界トップクラスのテクニックを身近に感じることができます。メーカーがスポンサーのドラムクリニックは参加費が安価で当地のドラマーたちの人気ですが、インターネットで世界中に配信されるので日本でも見ることができます。(ホームページ参照

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こちらがメンフィスドラムショップ。メンフィスミッドタウン地区のおしゃれなクーパー通り(Cooper St.) にあります。 写真右で太鼓をかかえた人がオーナーのジムさんです。とても背が高い、ハンサムでソフトなおじさまです。

自身がドラマーでドラム好きが嵩じてドラムショップをはじめたそうですが、スタッフは、全員バリバリの現役ドラマーで、ツアーや演奏に行かないときは、ドラムに囲まれる仕事を心底楽しむ情熱人が揃っています。何を聞いても即座に返答があるのはドラムショップならでは。


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入るとドラム、ドラム、ドラムがぎっしり並んでいます。
いろいろありますが、パール(Pearl),、サカエ(SAKAE、 ヤマハ(YAMAHA)と、日本の会社の製品もたくさん並んでいます。ドラムは日本の会社がとてもがんばっているのですね。メンフィスに来て初めて知ったことですが、日本人としてちょっとうれしくなりました。

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ドラムショップの圧巻は、1200個のシンバルが展示されたシンバルルーム。
一枚一枚全部音が違います。買う時は、写真の様に実際にドラムキットにつけて実際に使ってみて気に入ったものを買う事ができます。値段もいろいろですが、一枚1000ドルくらいのものを買うとなると、シンバル選びは慎重になります。

シンバルの音の言い表し方は、ドライ(Dry)だとか、ウェット(Wet)だそうです。カーンと乾いた音がするのがドライで、ちょっとこもるような音がするものをウェット(湿った音)と言うのだそうです。
どこからがドライで、どこからがウェットなのか?
素人の私は悩むところですが、ドラムやシンバルの世界の奥が深いのはよくわかります。

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ドラムショップの一部屋はビンテージドラムの展示室です。オーナーのジムさんのプライベートコレクションが並んでいます。
写真のドラムセットは、Ludwig社のビートルズが使用していたものと同じセット。他にもユニークな形のものなど年代物がいろいろあり、コレクター垂涎のコレクションを公開しています。

カールは奥にあるレッスン室によく通ったものです。

ここで出会ったドラマーの先生がメンフィスで有名なジャズドラマー、リナルド・ワード(Renardo Ward)。リナルドが的確なアドバイスをくれ、次々といろいろなジャズミュージシャンを紹介してくれたおかげでどんどん修行を積む事ができました。

ジャズミュージシャンはインプロビゼーション(improvisation- 即興)ができる人たちなので人付き合いでも即興が可能のようです。メンフィスのジャズミュージシャンたちは修行中の若者に懇切丁寧に教えてくれるので、ジャズがどんどんおもしろくなっていきました。

最初は、ロックンロール用のドラムキットしかなかったのですが、ここで先輩ドラマーのアドバイスでヤマハのジャズドラムキットをゲット。

そこから益々ジャズの地平線が広がっていくのでした…